よく、会社のキックオフなどで、いろんな部署の人が一同に集まる機会は普段なく、せっかくの機会なので、キックオフが終わった後に、丸テーブルにシャッフルするような形で席指定をされて懇親会をしたり、立食の形式で懇親会をするようなときがあります。
で、私は、このパターンの懇親会は、普段接点のない人同士が懇親することには絶対にならないので、時間の無駄だから帰ることを推奨しています。
私は、さっさと帰っています。
人間の本質を理解していない開催者
絶対に懇親されないと言ったら、絶対にされません。
というのは、人間は本質的に、共通点がある者同士が集まるようにできています。
なぜなら、会話の本質がそうだからです。
よって、会話をする場所では、共通点が少しでもある順番に固まりができていきます。
だから、似た部署同士の輪ができます。同じ事業部の、営業で拠点が違う人や、営業と技術とか。そしてそのなかで会話が始まってしまうと、もはやその輪は固定されてしまって、もう広がりません。
よって、違う部署同士の懇親になど、発展するはずがないのです。少しでも似た者同士で収縮するだけです。
懇親させたかったら、その前に少しでも共通の体験を作れ!
こんな人間の本質も理解せずに、懇親会なるものを企画する「人事部?」「総務部?」は、はっきり言って、「馬鹿か」と言いたくなります。
私は、部署間の懇親を深めるイベントを企画したことがあるので、分かりますが、コミュニケーションは公約数に因われるということは、本当に意識しないと、すぐのそうなります。
私の場合は、その飲み会を、部署がシャッフルされた人たちでチームを組んで、次から次とクイズめいたものを出す、という内容の懇親会を開きました。
しかも、クイズを考えるにあたっては、必ず相談が発生するような内容に考えたのです。
その会は、大成功でした。
各テーブルで、参加者が自然と会話していたからです。
むしろそうなるように「共通の話題」をその場で作り出して、そう仕向けたからなのですが、これくらい慎重にコミュニケーション空間を設計しないと、単純に、知らない人同士を同じ席にしたから、話すよね、というのは不可能です。
もちろん、そういうことに慣れている人同士が揃えば、自己紹介から始まって、共通の話題が何であるかという探りの会話を開始することはできます。
が、そういうことに慣れていない人ばかりだと、本当に、会話は何も発生しませんから、そのことを、「懇親会」を主催する側はよくよく知っておいた方がいいと思います。
懇親会が、気まずい空気が流れて、あまり上手く行かなかった印象なのだとすれば、それは主催者側の無能以外のなにものでもありません。