日本の愚かな知性。厚生労働省も産経新聞も。

コロナウィルスのワクチンの副作用ネタの新聞記事で、絶句したくなるような「モノの見方・考え方」を見たので、記録しておきたいと思います。

正直言って、高学歴と言われるであろう大学を出てるような人間どもで、これかと思うと失望するしかありませんでした。

その記事というのがこちらです。

2021年4月24日 産経新聞 朝刊
産経新聞_2021年4月24日朝刊

統計的に言ったら何%の存在確率のところの話なのか

記憶の糸_正規分布

上記はいわゆる統計でよく見られる図「正規分布」となりますが、物事の発生確率は、多くの場合、上記のような分布に基本的にはなります。

国民全体について「ワクチンの副作用があるかどうか」を監視する場では、このグラフは、横軸は年齢になり、縦軸は人数になると思います。母数は日本国民の数でしょうか。

さて、この記事の対象者(102歳)は、どこにいるでしょうか。右端の、そのまた端です。

そして、ワクチン接種の少し前に誤嚥性肺炎を起こしたという条件を掛け合わせると、どこにいることになるのでしょうか。

もっと言えば、誤嚥性肺炎で体調が良くなかった「可能性がある」となると、この点が存在するのかどうかすら怪しいということになります。

日本国民という最大多数に対して、どのような影響を与えるか判断をする場で、発生確率が限りなくゼロに近い点を取り上げていることになります。

おそらく、この厚生労働省の部会の人たちは、大量の数を扱うときの「知性のあり方」を身につけていないのだと思います。

しかも、目的を置いて、いま目の前にある事実をどう解釈すべきか、という知性のあり方も身につけていないのだと思います。

発生するものは何でも等しく扱ってしまう知性なのです。

これは科学的に検証するとはどういうことかを理解していない人がよくやるやり方で、無限に時間があることが前提になっている、極めて愚かな知性です。

無意味なことを議論するんじゃないよ、厚生労働省

こんなことを、大学卒の官僚がやっていると思うと、ほとんどアホとしか思えません。

真面目に仕事しているその内容が、こんなことを議論しているのだと思うと、ゾッとします。

存在確率が限りなくゼロに近いことを扱うなんて、科学的にその現象を一般化なんてできるはずがないから、結論なんて出るはずないし、膨大な時間がかかるし、しかもこれに参加メンバー全員の人件費がかかっていると思うからゾッとするのです。

国政レベルで、いつも時間がかかって結論が煮えきらないのは、多数の重要は要素の整合性を取るのに時間を要するのだと思っていたら、科学的な知性のある人間なら議論すらしないことに延々と議論しているからだとすると、素直に愚かと言わざるを得ません。

記事にする産経新聞の知性のレベルの低さ

もし百歩譲って、
厚生労働省の部会という場では、物事の大小関係なくすべて報告しないといけないから報告されたのであって、議論もしていないような小さな話だったのだとすると、

それを取り上げる、全国誌・産経新聞の記者もまた愚かでアホだと思います。

おすすめの記事