記憶の糸
今年一年を振り返ってみて、一極依存ということが諸々の問題を顕在化させたように思います。

平和、安全、原発、資源、国防。

これらを一極に頼っていたことによって、何が得られ、そして何が破壊されていたのか。

得られるものは「安定」。そして、破壊されるものは「(有事の際の)判断力、対応力」であることが明らかになったと思います。

そもそも一極依存状態とは何でしょうか。

それは頼っている側からみれば、貴方なしでは何もできない、という状況です。そしてその間は、何もできないことは心配する必要がない、という状況です。

その場合、依存している部分については、それを維持するためにかけるコストが限りなくゼロに近づき、安定が限りなく最大となります。この状態では、安定のためにあれこれ検討したり判断したりする必要性もなくなっていきます。



記憶の糸

それがために、その部分で安定を保ちながらも多方面とバランスをとりつつ運営する、というやり方を普段からしている状態に比べると、判断力や交渉力、そして何かにつけ対応力が退化していくするものと思われます。

ひとりの人間と同じく、集団(地域・国家)であろうと、使わない能力は退化する、のとおりなのだと思います。

この一年は、津波と原発、領土と国防、資源と生産集中といったところで、上記のようなことが顕在化したのではないかと思います。

この教訓を活かして、これからの自分、これから日本ということを考えていきたいと思います。

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