記憶の糸

最近、仕事をしていて思うことには、「論理的」にやろうとすると、つまらないものしか出てこない、ということです。

論理は、それ自体、価値判断を含みません。だから、立脚点によってはどんな方向にでも論理は展開されるというわけです。

例えば、ユーザー規模があって、ニーズが競合他社製品で証明されているのであれば、論理的に考えれば、そこに製品を投入すればヒットするであろう、だからそうしようというものです。それが二番煎じであろうが。

想像力や時代の流れが、その説明の隙間を埋めているようなアイデアよりも、上記のような、論理的な数値が説明のすべてを埋めているアイデアの方が、論理的であるがゆえに納得させやすく、採用されてばかりいるような気がしてならないのです。

その代表例でいえば、DeNAの無料通話アプリmixiのマネシリーズGREEのメルマガサービスなどです。

どれも実につまらない。私の個人的な感想では、いかにもロジカルシンキングの結果、出てきたようなサービスです。

使えば便利かもしれない、でも使おうとは思わない、というサービスです。

これとは逆に、想像力や時代の流れが入っていると思うのは、ニュースリコメンドサービスのGunosyです。

情報が溢れている只中で、人は自分の身の回りの情報しかいらないはずだ、というところにニュースのリコメンドサービスを持ってきたわけですが、これは論理的には導けないサービスだと思います。発案者の、経験とか直観とか時代の流れとかからしか出てこないと思います。

こういうサービスこそ、新しいサービスなのであって、人をワクワクさせるものだと思います。

私自身、こういうサービスを目指して企画職として頑張りたいと思います。

論理的に考えた結果、猿まねをしても儲かるのだから、それを作ろう!とは、決して思うまいと思います。

おすすめの記事