近ごろ会社で、同僚・メンバーやパートナーさんと、「何をしたいか」という会話をします。
そのなかで、殆どの人が「企画」をやりたいと言います。
で、実際にやってもらうのですが、これがなかなか上手くいきません。
うまく行かないと私が感じる決定的な点は、以下の点です。
- 売上増企画では、競合や、それがいくらの売上に貢献しそうか、という観点が抜けている
- コスト減企画では、自分たちが手持ちの材料で出来ることから出発するので、小さくまとまってしまう
これ、やはり、人間は、その人の視界で見えている範囲に決定的な影響を受ける、というものです。
売上増の企画力を育成するには
ただ、なかには、見えている視界で可能なかぎりの考察を加えてくる人もいます。
だから、上司である自分ができることというのは、その人の視界を広げてあげて、考える材料をもっと増やした状態で検討してもらう、ということだと思います。
それをせずして、「企画力なし」の烙印を押すのは早すぎます。
もっと上司である自分も、積極的に、不足している情報を提供し、一緒に企画する、くらいのスタンスを持つべきでしょう。
そして改めて思うのが、世間でよく言われているように、「常に社会に対してアンテナをはること」がいかに重要であるか、ということです。
最終的には、この習慣を、企画する人には植えつける必要があると思います。
コスト減の企画力を育成するには
こちらも売上増の企画とほとんど同じです。
自分たちの手持ちの武器で出来ることから出発するので、手持ちの武器以外に使える武器は他にもこんなものがある、
というのを事前にインプットする必要があります。
そして何より重要だと思うのが、「あるべき姿から逆算する思考のクセをつける」ことです。
そうでなければ、すぐに「できること」から出発します。
そうではなく、「やるべきこと」から出発して、それを実現するために何が必要かを考え、
自分たちの手持ちの武器で出来る範囲はこれ、それを超える範囲はこれ、
だから、こんな仕組みの追加開発が必要です、というふうになっていないと、「次のステージへいく企画」にはならないです。
情報収集力と想像力が必要
ロジカルシンキング一時期流行ったせいもあるでしょうが、手持ちの材料をロジカルに組み合わせで何かできる、という思考のクセが多すぎます。
結局は、自分で「あるべき姿」「あったらいいな」を想像できないと、
「新しいこと」をするにも、「現行業務を改善」するにも、意味のある企画は出てこないと思います。
そしてそれらを良いものにするためには、前提として情報が必要となります。
企画=情報×想像力 だと思います。想像力の部分は、「自分の思想」と言ってもいいかもしれません。
ということを、さんざん私も、自分の上司から言われてきまして、それを心の底から納得している今日この頃です。