終身雇用時代は上司は、時間をたっぷりかけて部下を育成すればよかった。でも今は・・・

松下幸之助の部下だった人の上司哲学についての話。

ここで書かれているのは、合理より情理の側面です。

言い換えるなら、目的達成志向によるマネジメントより、個人の内面に寄り添うマネジメントについて書かれています。

日本に入ってきた、外資系の考え方で、「個人は業務を遂行する部品」で、マネジメントは、その部品を組み合わせて最適なパフォーマンスを出せればよく、

部品のプライベートや、部品の成長や将来などは、仕事遂行をするうえでは捨象するという、考え方の対極に位置するものです。

私が思うに、部品の組み合わせで出るパフォーマンスは、いちど最大化したらそれが上限となります。

ただ、個人の内面に寄り添って成長を促すマネジメントは、いちど最大化したあと、部品は成長するので、上限がない、ということになります。

また、かのGoogleが社内で実験をした結果でも、個人の側に立つマネジメントの組織がもっとも生産性が高かった、という結論も出ています。

このような状態を生み出すために、上司としての振る舞いに関して、この本に書かれていることは大いに参考にすべきだと思います。

多少の時代錯誤感はありますが、、、

ただ残念なのは、この人の現役時代がそうであったような、終身雇用を前提とした超長期間、会社に滞在していることを前提とした具体例が多いです。

そして昔の若者のように、上司の背中を見せて気づかせる、的なことも書かれていますが、果たして今の若者には、それに気づくだけの想像力や、気づくまで待てるだけの忍耐も知識もないと思います。

そして、短期的に職場を変えるのです。

いまのマネジメントは、この事を考慮したうえで為さなければならず、短期的取り組み長期的思考のなかで工夫をしなければならないと思います。

 

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