少子高齢化社会の未来予測についての本を読みました。
ざっくり言えば、少子高齢化社会が待ったなしに進むということと、そのときの老齢人口と労働人口の比率から、都市部における介護施設の不足や、消防警察などの行政サービスも維持できなくなること、などが予測されています。
そして、後半には、そのための対応策が書かれています。
ただ、そこに書かれている対応策は、
- 年齢区分(65歳以上→75歳以上)を変えて定義上の「高齢者」の人口を減らす
- 都道府県を合併して公的サービスを維持するとか
- 国費を使った人材育成とか
- 中高年の地方移住とか
- 子供が生まれたら補助金出すとか
そんなことが書かれていますが、結局のところどれも「我慢する」という印象がぬぐえません。
そんな状況になることをあれこれ説明されているのですが、
この本を読んでいて、私が所属する労働世代(20代~60代)にとって決定的だと思えたことがあります。
それは、長期的には所得は減るということです。
人口が減れば所得は増えようがない
当たり前です。人口が減少するのですから、日本国内で商売している企業に所属している限りは、これは増えようがありません。
可能性としては、二極化することで、富をある一定の層が吸い上げることはあり得ます。
その吸い上げる側に所属したとしたら、所得を上げることはできるでしょう。
ただ、それも一時的となるはずです。
長期的には、そもそも商売に関わる絶対数が減るのですから、国内に流通するおカネの絶対値も減ります。
給料の原資となる取引額の絶対値が減るのですから、所得は減っていかざるを得ません。
外国から直接おカネを得るしかない
となると、結局は、外国人から直接おカネを得ることができるビジネスモデルを真剣に考える必要があることでしょう。
観光産業はその最たるものですが、観光産業一辺倒になると、ギリシアのように程度の低いに国に転落してしま可能性が高まります。
よって、観光産業以外でも、直接に外貨を獲得するビジネスを真剣に考えるべきです。
思いつきレベルとなってしまいますが、
法人レベルでは、
輸出産業の戦略的な育成や、そのための商品開発。
個人レベルでは、
海外向けの金融商品などでの投資、あるいは、
インターネットを使って、今のアルファブロガーと呼ばれるような人の海外向け版など、でしょうか。
いずれにしましても、海外には活路を求めないと、人口の減少とともに生活レベルも緩やかに落ちていくのが避けれないただ中にいるのだ、ということを改めて自覚いたしました。