記憶の糸

仕事で、チャレンジングなことをしようとすると、それは大きな失敗する可能性があるのだと思います。

つまり、リスクとリターンの関係です。

失敗しても、ちょっと痛いくらいで済むような仕事は、チャレンジングなものでも何でもありません。

そして大抵のサラリーマン上司は、「失敗してもいいよ」と言います。

が、結局のところ、小さな失敗しか許容できない人が多いのです。

それなら、「失敗してもいいよ」などはじめから言わないでもらいたい。と思えるような体験がありました。

売上を半年で2倍にせよ、とか。そして失敗。

自分の担当プロダクトの売上を、2017年下期の半年で2倍にせよということで、

前任者がやっていた競合他社の調査をイチからやり直し、

まだ手を打てていない筋を見つけ、

自分たちの現実から鑑みて、「行ける!」確率が高いと思われる筋に絞り、

それを起案して、上司の承認を得て、実施フェーズに持っていき、

サービスを形にして、そして見事に失敗しました。

結果が出てから全てを見通す目がごとくに担当者を批判するのは腹が立つ

で、失敗したので、当然その改善をどうするか、や、穴埋めをどうするか、ということを並行して進めているのですが、

その途中で、失敗したのが事前調査の競合情報の収集のでヒアリングが足りなかったからで、そのことを「初歩的なミス」とか言われたからには、頭にくるものです。

何か事を起こすには、その時点で100パーセント情報が揃うことはありません。

可能なかぎり入手できた情報と、自分たちの状況から、「この路線であれば行ける」と判断したら、決裁権を持つ人にそれを審議してもらい承認を得て、実施するものです。

失敗した後で「情報収集が足りなかったらだ」とし、それを「初歩的ミス」だ、と言われるとは思ってもみませんでした。

しかも、計画を提示したときに、それに乗ったのは、上司あなたもではないですか。

だいたいからして、100パーセント情報が揃ってから動くとなると、一体そのためにどれだけの時間とパワーを費やせばいいのでしょうか。

また、逆に100パーセントの情報を収取した結果、結局、なにをするのでしょうか? 猿真似しかすることはないのですが。

確かに、100パーセント情報収集ができて、相手を完全に真似すれば、この企画案にGoサインを出した上司も、説明の逃げ道ができることでしょう。

・・・自分が今の会社にいるのもそう長くはないだろうと思いました。

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