記憶の糸

各国が自国の直接の利害のみを考え、他国の迷惑を
思わずに、その望ましいとする方策をなんでも自由勝手に
行うかぎり、

国際秩序や平和の維持を、ほとんど希望することの
できないことは、いまや改めていう必要はまったくない。

(中略)

国家間の経済取り引きは結局のところ、権力の衝突と
ならざるをえない。

というのは、各国家は同時にそれ自身の行動については
最高の判定者であり、より高次の法律に服従することなく、
その代表者は各自国の直接の利益以外のいかなる考慮
にも拘束されえないからである。

                 『隷属への道』

 

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