八甲田山死の彷徨 を読む ※指揮官・リーダーのあり方について思ふこと

先日入ったウナギ屋にて、会社の後輩と夏休み計画の話で「八甲田山」の話が出ると、店の主人と八甲田山雪中行軍の話で盛り上がりました。

で、君のような若者は知らないだろうけれども、ということで、『八甲田山死の彷徨』(新田次郎)という本を薦めてもらいました。

「この本を読むと、上司の違いによって運命が決まることが分かる!サラリーマンの君らにはちょうどいいだろう。ただし読んでるところを上司に見られるなよ(笑)」

と言われたものなので、この週末に読んだのでした。

私は仕事で、リーダー・マネージャーをやったりするので、ストーリーにすぐに引き込まれてしまい、一日で読んでしまいました。

そこから得た教訓は次のようなものです。

■計画・準備段階
・初めにゴールまで道筋をすべて見通しておくこと。
・ゴールまでの道のりを決して甘く見てはならない。
・ゴールまでの道のりを可能なかぎり情報収集すること。
・競争心や名誉心は捨てなければならない。入念さの敵となる。
・目的を完遂するために何をすべきかだけを冷静に考えなければならない。

■作戦遂行段階
・責任範囲において全権を掌握しなければならない。
・自分のチーム指揮系統に横槍を入れられてはならない。
・判断に際して上司にお伺いを立てなくてもよいことを、初めに取り決めておかねばならない。

■事件発生段階
・人の記憶は当てにならない。
・事実を根拠として判断しなければならない。

こんな感じでした。私としては特に、計画・準備段階の、

・目的を完遂するために何をすべきかだけを冷静に考えなければならない。

というところが特に思うところありです。雪中行軍を危険だと知っていながらその指揮官を命じられた大尉とその上官である大佐のやりとりです。

(大尉が大佐に計画書を見せて)
大佐:
11日間の雪中行軍とは驚いた。・・・約240km歩くことになる。お前はさっき危険度の高い雪中行軍は慎むべきだと言ったが、これこそ危険度が高い計画というべきだろう・・・

大尉:
・・・八甲田山を通って青森へ出るとすればこれ以外の道は考えれません。やるならこれです。これが無理ならば、八甲田山への雪中行軍はあきらめて、岩木山登山に切り替えるべきです

ここに私は、目的を完遂させるためには何をすべきかを冷静に考えた結果、危険な雪中行軍を240km・11日間の日程でこそ行かねばならぬ、という結論を出し、そしてその目的を見事完遂した中尉に見習いたいと思ったのでした。。。