文藝春秋という出版社の「不倫ネタ」は、この国の民度を押し下げる

「孟母三遷」という故事があります。

孟子のお母さんの教育方針の言葉です。

孟子が子供の頃、家がお墓の近くにあったら、お葬式ごっこばかりするので、市場の近くに引っ越した。

そうすると、今度は商人の商売ごっこばかりをするので、学校の近くに引っ越した。

そうすると、今度は礼儀作法の真似ごとをして遊ぶようになった。

結果的にその地に安住し、孟子は後に、諸子百家を代表する思想家に成長した。

※※※

人の成長というのは、朱に交われば赤くなる、のとおりで、

これはなにも子供だけに当てはまるわけではないと思います。

大人といえども、同じ環境にずっと身を置いていると、自然とそのバイアスがかかってくるようになります。

昨今の「文春砲」という、文藝春秋社の「不倫暴き」の風潮は、どう考えても、社会に低俗なネタをまき散らして、無用な苛立ちを煽っています。

不倫なるものは、読んで字のごとく、「倫(ミチ)にあら不」の行為のわけですが、性風俗に関して、不倫は無くなることはありません。

金持ちだったり、精力の強い人は、不倫の関係に陥ることは多くあることでしょう。

「不倫」という言葉が当てがわれてはいるが、裏ではそれを必要悪として認め、し社会の表沙汰にしない、という態度が「性」を扱う成熟した姿勢であり、

もしその害が及ぶとすれば、当事者およびその周囲が争えばいいだけのことであり、

それをメディアが拡声器で、日本全土に言いふらす必要はありません。

日本全土の不倫嫌悪者の苛立ちを無用に煽るだけです。

私から見ると、「不倫ネタ」は、絶対にどこかに存在するし、今後も絶対になくならないし、有名人の不倫なら、国民の民度の低い一定層が必ず反応するし、で、手っ取り早い金儲けネタに見えてなりません。

文藝春秋は、その「手っ取り早く」できるネタを多用しているわけですが、

その「多用」によって、孟母三遷よろしく、少しずつ、そういう低俗ネタに反応する国民が増えていってしまうのではないだろうか、ということを危惧します。

願わくは、多くの方が、ほぼ無視されますように。。。

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