記憶の糸
野村證券や大和証券が、アジアや中東の金融商品の開発運用を、外部会社に委託するそうです。@日経新聞(4/20付)

資金のみを提供して、JPモルガン等に丸投げするとのこと。記事としては、これにより国内証券会社の商品開発力や、ひいては運用能力などが長期的には低下して行くのではないかと締めくくっていました。

なぜこうも、日本企業は、海外に直接進出しない(できない)のか。それは企業のグローバル化のあり方に関わっているのではないかと思われます。

戦略決めて、現地のトップを雇って、現地人を採用して、、、というような流れで攻めて行かないから、現地に精通した人材が短期間に揃わないのではないでしょうか。

ゆえに、特に証券市場で必要とされる、一次情報を早く手に入れることができず、いつも後手にまわり結果として、展開スピードに負ける。気づいたときには、先に現地に入り込んでいた競合他社との差が圧倒的についてしまって、もはや市場でシェアをとれない。

最後に、ではそういう会社に資金を提供して、手数料はとられるけれども、それで収益を挙げよう、ということになるのではないでしょうか。

昔、こういうことを聞いたことがあります。ある調査をするにあたって研究チームを組む場合、欧米の場合は、その調査で必要と思われる専門家を集めて、チームを構成する。日本の場合は、その調査のリーダーの知っている人ばかり集めてチームを構成する。より成果がでるのは、欧米のチームであることが多いと。

やはり、まったく相手のことを知らないが、それでも上手くやる統治術と呼ぶようなものが、日本の弱点のように思えてしまいます。

逆に、ここさえ身に付けてしまえば、強くなるのではないでしょうか。

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