私が会社でマネージャーになって、自分が手を動かして直接ワークするのではなくて、間接的に他人を動かして成果を出していかなければならない役職になりました。
で、「間接的に人を動かす」ということに試行錯誤をするなかで、なにか手本となるような人を探していたのですが、そんな時、「間接的に成果を上げた人」の歴史上の人物として、源頼朝が頭に浮かびました。
源頼朝は、徳川家康や豊臣秀吉のように、重要な戦においては、自ら戦場に赴いて指揮を采っていないと思われます。鎌倉に居ながらにして、源義経などの配下の武将を動かすことで、鎌倉幕府を開いた印象が強いです。
よって、自分は動かずにして、いかにして大事業を成し遂げることができたのか、ということを学ぶのであれば、源頼朝が最適であろうと思い、源頼朝の世界に入っていこうと決心しました。
ちなみに今回読んだのは、山岡荘八の歴史小説『源頼朝』です。
全3巻で、ひとつずつ学んだことを書いておきたいと思います。
【第1巻】源頼朝にとっての修羅場が分かる
第1巻は、保元の乱後、源頼朝が13歳のときから始まります。
内容としては、ざっくり言うと、
その争いで、平清盛側の勢力に負けて、源氏勢力が削ぎ落とされていきます。
その結果、京都から東国に向かって逃げて行くのですが、その道中は、徳川家康の「伊賀越え」よりも遥かに凄惨を極めたものです。
まず、自分の目の前で、家臣が死んでいきます。私も父を亡くしたので思いますが、目の前で近しい人が死んでいくことは、どれほどか衝撃を与えます。
そして、途中、父らともはぐれてしまい一人になってしまうのですが、その間に父兄弟が討たれてしまいます。
その後、頼朝も掴まり、京都の六波羅に送られるのですが、そこで自分の父らの首を見るという残酷なことが待っています。
それから伊豆に流されるところになるまでが、第1巻の内容となります。
で、私は「人が成長するためには修羅場が必要」と思っておりましたが、
過去ブログ修羅場を経験しないと「仕事ができる人」にはなれない by 仏教
源頼朝は、現代では巡り合うことのないくらいの修羅場をくぐり抜けていました。
これによって、まだ若いときから恐ろしく「心」が鍛えられたのではないかと思います。
そんなことが第一巻の気づきというか学びでした。(2巻以降に続きます)